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2017 年度 実績報告書

加速器ニュートリノ実験におけるCP対称性の破れの測定

研究課題

研究課題/領域番号 16J03052
研究機関京都大学

研究代表者

林野 竜也  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2018-03-31
キーワードニュートリノ反応断面積 / 加速器ニュートリノ / ニュートリノ振動
研究実績の概要

ニュートリノ反応断面積の測定
T2K実験は2017年8月に新たな結果を発表し、ニュートリノのCP位相角、δCPが0でないことを95%の信頼度で示した。現在の最大の誤差は統計誤差であるが、今後統計がたまるにつれ系統誤差の削減が重要となる。そこで私は主要な系統誤差であるニュートリノ反応モデルの不定性をより良く理解するため反ミューオンニュートリノのパイオンを伴わない荷電カレント反応(以下、CC0π反応)の反応断面積の測定に取り組んできた。CC0π反応は荷電カレント準弾性散乱反応(以下、CCQE反応)を主とする反応であり、T2K実験のニュートリノ振動測定のシグナルモードである。ニュートリノのCCQE反応は複数の実験で測定されているが、すべての実験を統一的に説明できるモデルが存在しない。近年、ニュートリノが2つの核子と反応する2p-2h反応などが一部の実験のCCQE反応の測定に影響している可能性が指摘されている。そこで、私はCC0π反応の反応断面積を測定しCCQE反応や2p2h反応などのモデルの検証をおこなう。T2K実験ニュートリノビーム軸上に置かれた検出器を用いて反ミューオンニュートリノのCC0π反応の測定を行った。この測定のエネルギー領域は1GeV-4GeVでありT2K実験の他の前置検出器と異なるエネルギー領域での測定となり反応モデルの理解に役立つと考えられる。現在、解析を完了し実験グループ内でのレビュー中であり、来年度に結果を論文として投稿する予定である。

ニュートリノビームの測定
昨年度、ニュートリノビームの測定に取り組んでいた。方向の測定はニュートリノビームの不定性の評価に必要不可欠であり、T2K実験でもっとも重要な解析であるニュートリノ振動解析のインプットとして用いられている。今年度は、私が解析したニュートリノビームの測定結果を利用したT2K実験の振動解析の論文が出版された。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)

  • [雑誌論文] Updated T2K measurements of muon neutrino and antineutrino disappearance using 1.5×1021 protons on target2017

    • 著者名/発表者名
      K. Abe et al. (T2K Collaboration)
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 96 ページ: -

    • DOI

      https://doi.org/10.1103/PhysRevD.96.011102

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Measurement of neutrino and antineutrino oscillations by the T2K experiment including a new additional sample of νe interactions at the far detector2017

    • 著者名/発表者名
      K. Abe et al. (T2K Collaboration)
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 96 ページ: -

    • DOI

      https://doi.org/10.1103/PhysRevD.96.092006

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Combined Analysis of Neutrino and Antineutrino Oscillations at T2K2017

    • 著者名/発表者名
      K. Abe et al. (T2K Collaboration)
    • 雑誌名

      Physical Review Letters

      巻: 118 ページ: -

    • DOI

      https://doi.org/10.1103/PhysRevLett.118.151801

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2018-12-17  

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