研究課題
大腿部および体幹部のMR撮影(T1強調 [T1W] 画像法・two-point DIXON[2PD]法)の本撮影を実施した.今年度は被験者高齢9名,若齢19名の撮影を行った.昨年度と今年度撮影した被験者の大腿部の画像解析を行い,磁気共鳴画像の異なる撮像法から算出した筋内脂肪の比較を行った.両画像法の画像から,外側広筋(VL)と大腿二頭筋(BF-L)の筋内脂肪の割合を算出した.その結果,T1W画像と2PD法によるVLの筋内脂肪の割合に有意な差はみられなかった(T1W: 11.0 ± 4.4%,2PD: 12.2 ± 2.4%, p > 0.05).一方,BF-LではT1W画像による筋内脂肪の割合が2PD法のそれよりも有意に高値を示した(T1W : 21.3 ± 10.0%,2PD: 12.7 ± 3.2%, p < 0.01).さらに,T1W画像と2PD法で得られた筋内脂肪の割合から作成したBland-Altmanプロットによると,2つの方法で得られた値には比例誤差が観察された.つまり,筋内脂肪の割合が高い人ほど,T1W画像と2PD法による筋内脂肪の割合が大きく異なることを明らかにした.今後,筋内脂肪と日常の身体活動量, 血液指標との関係を明らかにする予定である.
2: おおむね順調に進展している
筋内脂肪と日常の身体活動量, 血液指標の測定を終えており,本研究の最終目的である加齢や身体活動量が大腿部筋群の筋萎縮と筋内脂肪の分布へ及ぼす影響について,次年度内にまとめ,論文投稿に至る見込みがあるため.
当初予定していた中年者の測定は被験者が集まらず,実施できなかったが,高齢者と若齢者については十分な被験者数を測定できたため,その結果を元に論文作成を行う.
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脳とこころの研究センター脳疾患克服に向けた次世代創薬開発のためのコホート・コンソーシアム型研究拠点形成平成29年度活動報告書.
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