研究課題
本研究の目的は、身体活動促進の地域介入研究と橋渡し研究により、1.長期的効果(要介護化・死亡する人の率を地域レベルで抑制することが出来るか?)、2.費用対効果(費用対効果は良いと判断できるか?)、3.汎用モデル(様々な地域で利用できる汎用性の高い評価モデルはどのようなものか?)の3点を明らかにすることである。2年目となる平成29年度は、まず、費用対効果の検証に必要な費用情報の整理を行った。島根県雲南市における地域介入では、運営スタッフの人件費(エフォート率調整済)を含めて、5年1ヶ月で約4,500万円の費用がかかったと算出された。介入自体に8割の約3,600万円、評価に2割の約900万円が割かれており、PDCAサイクルを回しながら事業を進めるには、評価のための予算を上乗せで確保が必要となることが示された。これらの情報をもとに、今後、長期的効果及び費用対効果の詳細な分析が可能となった。また、3.汎用モデル構築の作業として、改変版RE-AIMモデルを用いて島根県雲南市の地域介入プロジェクトの評価(厳格な研究デザインと詳細な評価)及び全国の他自治体が行うスポーツ・身体活動促進プロジェクト(一般事業の汎用的評価)の評価を行った。この評価で示された具体的な項目設定と結果により、実社会において自治体等が身体活動促進の事業を展開する上で適正に社会的インパクトを評価するための方法と比較参考値が示された。なお、初年度に引き続き平成29年度も海外渡航しており、以上の研究は米国ハーバード大学公衆衛生大学院にて遂行した研究成果である。平成29年9月に特別研究員を中途辞退し、平成29年10月からは東京大学大学院医学系研究科の客員研究員として本研究を実施した。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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