これまでに有機薄膜太陽電池材料として検討してきたべンゾポルフィリン(BP)-フラーレン連結化合物(BP-C60)の分子構造や薄膜物性に着目し、BP:PCBM系p-i-n型素子のi層構造を改善する相溶剤として連結化合物の添加効果を薄膜構造と光電変換効率から詳細に検討した。この研究により、適切な量のBP-C60を添加することでBPやPCBMのドメインサイズを発電に適したサイズへ調整することに成功しており、最大150%の変換効率の向上が確認された。得られた変換効率は、これまでの論文で粗告されていたBP:PCBM系p-i-n型素子の変換効率を上回る値であり、本研究によって開拓された膜構造手法が理想的な活性層構造の実現に向けて有用であることが示唆されている。 以上の成果をまとめた論文はすでに作成しており、現在投稿中である。
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