研究課題
本研究は、In situ RNAシーケンシング法およびRNA結合タンパク質の網羅的な解析により、一細胞レベルでRNA分子、RNA結合タンパク質との相互作用の同時検出技術の開発を目的としている。一細胞レベルでのRNA-タンパク質相互作用の計測は、アデニンの脱アミノ化反応によるA-to-I RNA編集等のRNA修飾、またそれによる細胞内局在の変化を明らかにできる可能性がある。今年度は特にIn situ RNAシーケンシング法の確立に加えて、マイクロRNAにおけるA-to-I RNA編集の超並列シーケンサーを用いた同定、さらにADARタンパク質と相互作用するマイクロRNAの情報学的解析を実施した。これにより、mature miRNA(成熟型)に加えて、pre-miRNA(前駆体)は、ADAR1-p110あるいはADAR2と特異的に結合することが示唆された。このADARアイソフォーム特異的に結合するマイクロRNAを用いたRNA二次構造解析より、マイクロRNAのポジション毎の塩基対合確率の比較を一塩基毎に行った。その結果から、ADARアイソフォーム特異的に結合するマイクロRNA群は異なる二次構造的な特徴を有し、その相互作用パタンによってRNA編集や局在が制御されうる可能性を示唆した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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