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2017 年度 実績報告書

三次元がん組織モデルの構築とがん幹細胞の貪食回避機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16J07114
研究機関東京大学

研究代表者

佐久間 守仁  東京大学, 工学系研究科, 特任研究員

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2018-03-31
キーワード細胞生物学 / がん細胞 / 細胞損傷 / 活性酸素
研究実績の概要

がん細胞やiPS細胞に損傷を与えたときの,細胞の損傷度を定量的に評価する手法を開発し,本手法がScience and Technology of Advanced Materials誌に掲載された.本手法を種々の細胞種に適用し,さらに分子レベルでの解析に発展させた内容で現在論文を作成している.本論文では,これまでのデータを元にさらに定量的な計算手法を用いており,よりインパクトを与えることが期待できる.細胞の損傷度を計測する手法は,ミトコンドリアやベシクルなどの細胞内運動から評価する独創性の高い手法であり,基礎生物学やがん治療,再生医療への応用が期待できる.また,がん細胞の損傷度を計測しつつ,どの程度の損傷を受けたときに貪食細胞によって貪食されるのかを評価した.がん細胞には,IR700-EGFR複合体を用いて損傷を与え,損傷度は光ゆらぎ解析法によって評価した.貪食細胞は,ミクログリア細胞株であるMG6と,マウスから採取した腹腔マクロファージを使用した.まず,損傷を与えていないがん細胞と貪食細胞の相互作用を評価した.その結果,がん細胞と貪食細胞を共培養しただけでは,貪食などの細胞間相互作用が観察されないことがわかった.これは,がん細胞の膜タンパク質CD47が貪食細胞に結合することで,貪食を回避していると考えた.そこで,がん細胞へ抗CD47抗体を添加したところ,貪食細胞によるがん細胞への貪食行動を観察することができた.しかし,多くのがん細胞は貪食細胞の貪食に対して,回避運動によって回避していることが観察された.そこで,IR700をがん細胞に添加し,細胞死を起こす損傷を与えたところ,貪食細胞によって徐々に貪食される様子が観察された.本結果より,損傷によってがん細胞の貪食回避運動を抑制することが,貪食によるがん細胞の除去に重要であることを明らかとした.

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Damage of cancer cells evaluated by intensity fluctuation of images under phase contrast microscope2017

    • 著者名/発表者名
      Morito Sakuma, Sayaka Kita, Hideo Higuchi
    • 学会等名
      Single-Cell Biophysics
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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