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2019 年度 実績報告書

東シナ海沖合域における流れ藻とブリ稚魚との遭遇と輸送:モジャコ漁の予報を目指して

研究課題

研究課題/領域番号 16J07426
研究機関東京大学

研究代表者

水野 紫津葉  東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2020-03-31
キーワード流れ藻 / アカモク / 粒子追跡 / 海流モデル / 粒子逆追跡 / 起源推定 / 東シナ海
研究実績の概要

東シナ海沖合域に冬季に分布するアカモクのみで構成される流れ藻について、その起源を調べるために、海流モデル上で粒子の流れによる受動輸送を追跡するシミュレーションを行った。海流は九州大学応用力学研究所により提供される海流モデルの出力結果を使用し、粒子追跡アルゴリズムはコルシカ大学と共同で開発した粒子追跡プログラムを本研究に適用した。粒子追跡実験の結果とアカモクの生育する藻場の知見とを比較し、東シナ海沖合域流れ藻の起源が推定された。また、粒子追跡実験によって東シナ海流れ藻の漂流期間を考慮したうえで輸送先を推定したところ、太平洋と日本海に分配されて日本沿岸に来遊することが示された。
2010年、2011年に東シナ海沖合域で採集されたアカモク流れ藻の起源推定にDNAのマイクロサテライト配列を用いた遺伝集団解析が有用であると考え、比較に用いる日本周辺の生育アカモクと流れ藻アカモクの標本を収集し、既往研究により報告されているマイクロサテライト配列の解析手法の確立を目指した。その結果、日本周辺と東シナ海沖合域で採集されたアカモクの集団遺伝解析をするためには新たにマイクロサテライトマーカーを開発する必要があることが示された。
東シナ海においては流れ藻に関わる魚類等の再生産が盛んな海域にも関わらず、流れ藻の起源や分布域、輸送海域などの詳細はこれまで不明であった。本研究によりこれらの流れ藻の起源・輸送先が科学的に推定された。DNAによる起源の解明のために、新たにマイクロサテライトマーカーの開発が必要であることが示され、今後の発展が期待される。起源と推定された藻場の環境モニタリングを実施すれば、流れ藻発生量の増減や来遊時期の予測が可能となる。また、東シナ海で孵化したモジャコが流れ藻を利用し日本沿岸に来遊すると考えられるため、流れ藻の予測技術を開発し、モジャコ漁の適切な漁期の設定等への貢献が期待できる。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 鹿児島県海域で採集されたモジャコ(ブリ稚魚)の日齢と成長2019

    • 著者名/発表者名
      宍道 弘敏,水野 紫津葉,小松 輝久
    • 雑誌名

      水産海洋研究

      巻: 83 ページ: 87-92

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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