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2018 年度 実績報告書

リポカリンタンパク質に高度に保存されたSS結合によるβバレル構造安定化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16J08094
研究機関大阪府立大学

研究代表者

寺岡 佳晃  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2019-03-31
キーワードリポカリンタンパク質 / ジスルフィド結合 / L-PGDS / 相互作用解析 / フォールディング / ITC / 分子動力学シミュレーション
研究実績の概要

本研究は,リポカリンタンパク質に高度に保存されたジスルフィド(SS)結合による,βバレル構造の安定化機構の解明を目的とする。平成30年度は,SS結合がリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素(L-PGDS)の脂溶性低分子結合能,および構造安定性に与える影響について,それぞれ熱力学的解析,および計算科学的解析を行った。
【SS結合がL-PGDSの脂溶性低分子結合能に与える影響】
L-PGDSと脂溶性低分子との相互作用に対して,L-PGDS分子内のSS結合が与える影響について調査するため,等温滴定型熱量測定法(ITC)によりL-PGDS,およびSS結合欠損L-PGDSとbiliverdin(L-PGDSの代表的な生理的リガンド)との相互作用解析を試みた。解析の結果,本SS結合の欠損は,L-PGDSのbiliverdinに対する結合親和性にほとんど影響を与えないことが示された。一方,biliverdinとの結合反応に伴う脱水和エントロピー変化項,およびコンフォメーションエントロピー変化項が,それぞれSS結合の欠損に伴い顕著に減少,および増大することが明らかとなり,SS結合の欠損がアポ状態におけるL-PGDSの溶媒露出表面積,および構造的な自由度を増加させることが示唆された。
【SS結合がL-PGDSの構造安定性に与える影響】
L-PGDSの立体構造,およびその維持に対して,L-PGDS分子内のSS結合が与える影響について調査するため,L-PGDS,およびSS結合欠損L-PGDSの分子動力学シミュレーションを行った。解析の結果,SS結合欠損L-PGDSのトラジェクトリのうち,いくつかのタイムフレームにおいてSS結合近傍のβヘアピン構造の変化が観察され,本SS結合がL-PGDSのβバレル構造の維持に極めて重要であることが示された。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素とbiliverdinとの複合体のX線結晶構造解析2018

    • 著者名/発表者名
      室屋陽香,寺岡佳晃,西村重徳,乾隆
    • 学会等名
      第18回日本蛋白質科学会年会(新潟,朱雀メッセ),1P-015
  • [学会発表] X線結晶構造解析によるリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素とbiliverdinとの相互作用解析2018

    • 著者名/発表者名
      室屋陽香,寺岡佳晃,西村重徳,乾 隆
    • 学会等名
      第91回日本生化学会大会(京都,国立京都国際会館),1T11e-07 & 1P-091
  • [学会発表] In Silicoドッキングによる蛋白質を用いた薬剤輸送キャリアの開発2018

    • 著者名/発表者名
      寺岡佳晃,久米慧嗣,厚地省吾,室屋陽香,乾 隆
    • 学会等名
      第41回日本分子生物学会年会(神奈川,パシフィコ横浜),2LBA-146

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公開日: 2022-12-28  

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