| 研究課題/領域番号 |
16J08360
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
和家 尚希 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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| キーワード | 耳鳴 / 神経活動計測 |
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| 研究実績の概要 |
本年度の目標は、耳鳴モデルのラットの作成及び、耳鳴症状の確認のための行動実験による手法の確立であった。下記の実績から、おおよそこの目的は達成されたと考えている。
（動物を対象とした研究について）動物の聴力検査を実施するための行動実験のプロトコルを開発した。耳鳴を確認するための行動実験のプロトコルを開発した。
（ヒトを対象とした研究について）脳波計による神経活動計測の予備実験を完了した。これによって、次年度からヒトの神経活動計測が可能となった。耳鳴診断・治療技術の実装を見据えたプラットフォームとして、パーソナルモバイルロボットの可能性を検討した。具体的には、耳鳴り治療として用いられる補聴器の装用持続を支援するためのシステムを考案した。パーソナルロボットが補聴器の使用を促すために必要な機能を同定し、アプリケーションの実装を完了した。
これらを踏まえた来年度の展望として、まず耳鳴の行動実験モデルの神経活動を計測することができると考えている。申請者か捉えようとしている聴覚野の高分解能の神経活動は、これまでに計測された例がない。この神経活動を調べることによって、耳鳴を知覚するメカニズムに迫ることができると考えている。次にヒトを対象とした研究については、本格的な神経活動の計測を実施することができる。動物を対象とした研究から示唆された耳鳴の知覚メカニズムについての仮説の一部を、ヒトを対象とした研究によって補足することができる。このように動物とヒトのそれぞれの研究成果を比較することによって、耳鳴についてのより発展した知見と示唆を得ることを期待している。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はイスラエルでの研究を経て神経活動の解析技術を習得するとともに、帰国後には実験系の確立に尽力し、学会発表等で一定の成果を収めた。1年目に目標としていた研究計画は一部完遂していないものもあるが、留学期間があったことを考慮すると、29年度中に完遂することは十分に期待できる。
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| 今後の研究の推進方策 |
来年度はまず、音響暴露による耳鳴りの動物モデルを確立した実験系にかけ、実際に耳鳴知覚を示唆する行動が現れるかを調べる。さらに、この系で確認できた耳鳴りモデルに対して、麻酔下での神経活動を計測する。
また、人を対象とした研究についても併せて推進する。
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