研究課題/領域番号 |
16J10320
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤井 智子 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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キーワード | 集中治療 / 急性腎傷害 / 疾患レジストリ |
研究実績の概要 |
急性腎傷害(AKI)の病態、臨床経過、治療などの実態を集約するAKIレジストリをあらたに立ち上げ、予防法や治療法を検討するためのデータベースを構築している。 1、プロトコル設計とチーム形成:JAKIDの構築に関するプロトコル書を定め、主たる研究機関である京都大学医学系研究科医の倫理委員会の承認を受けた。研究チームは、JAKIDのデータ管理を行うための統計専門家を含むデータ管理委員会と、データを用いて研究を行う際の研究テーマの管理を行うための重症患者管理/AKIの臨床研究専門家を含む研究課題管理委員会から構成した。主任研究者の呼びかけにより、全国から14施設の参加協力を得ている。 2、データ登録:平成28年7月1日からJAKID参加施設において患者登録を開始した。予定登録症例数の見込み通りに2000名超の患者登録があり、予定どおり平成28年12月31日に患者登録を終了し、平成29年3月31日まで患者の病院転帰の追跡が行われた。 3、施設訪問・リスク管理:データ登録に際して特段の配慮が必要である施設に対しては、主任研究者が直接訪問し、研究の説明と各診療現場のシステムに合わせてデータ登録の説明を行った。 4、スケジュール管理:平成28年4月から平成29年3月までは、当初の計画通りに進んでいる。 5、今後・その他:海外の研究者とともに、敗血症患者に対する急性血液浄化療法の有効性を検証する系統的レビュー・メタ解析研究を実施し、プロトコール論文を出版、結果の一部を学会発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
計画は順調に進んでいるが、特筆すべきは、 ・多くの研究者と意見交換を行って緻密な疾患レジストリを設計したこと ・多くの賛同者を得て十分数の施設が参加したことで、期待どおり登録が進展していること ・施設訪問を行い、進捗状況を把握しながら効率のよいモニタリングができていること ―である。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年4月から5月にかけて、登録されたデータについて欠測・異常値などのチェックを行い、6月にデータを固定する予定である。 その後、随時予定している解析計画に従ってデータ解析を進め、論文・学会発表を進める。
また、JAKID登録患者の約4割を敗血症患者が占めることが予想されており、実績欄に前述の系統的レビュー・メタ解析の結果をもとに、JAKIDにおいて敗血症患者を対象としたサブグループ解析を今後計画していく予定である。
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