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2016 年度 実績報告書

世界最強の耐放射線デバイスの実現

研究課題

研究課題/領域番号 16J12063
研究機関静岡大学

研究代表者

藤森 卓巳  静岡大学, 創造科学技術大学院, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2019-03-31
キーワード光再構成型ゲートアレイ / ホログラムメモリ / 耐放射線プログラマブルデバイス
研究実績の概要

今年度は、ホログラフィック・スクラビング手法のより高速なスクラビングの実証、MEMSミラーデバイスの評価、ホログラフィック・スクラビング手法をサポートする光再構成型ゲートアレイの性能向上に関して研究を行った。
提案しているホログラフィック・スクラビング手法においては、以前より高速な70nsでの高速スクラビングを実証し、その成果を論文として発表した。この実証では、スクラビング周期を以前の実証と比較して約14倍に高速化した。その結果、3重システム実装(TMR)のケースにおいて、ソフトエラーによる平均誤動作間隔(MTBF)を既存のプログラマブルデバイスと比較して、約142万倍に拡張可能であることを実証した。加えて、このホログラフィック・スクラビング手法の実放射線環境での評価に向けて、スタンドアロンシステムの構築とリモートに、リアルタイムに評価できるモニタリングシステムの開発を行った。これらの環境は最終年度に予定している実放射線環境試験までに改良していく予定である。
ホログラムやレーザのアドレッシングに用いるMEMSデバイスにおけては、放射線耐性の評価を行い、その成果を論文として発表した。評価を行ったMEMSミラーデバイスは170Mradものガンマ線照射後でも問題なく動作することを確認した。この結果より、ホログラフィック・スクラビング手法の際に使用されるMEMSミラーデバイスは既存のプログラマブルデバイスのコンフィギュレーションメモリ部の放射線耐性(300krad~1Mrad)と比較して高い耐性を持つことがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、既存のプログラマブルと比較してソフトエラー耐性を142万倍まで向上した光再構成型ゲートアレイを開発し、それらの実放射線環境での実証試験に向けたモニタリングシステム、スタンドアロンでの動作環境を整備もほぼ終えていることから、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後はα線源を用いて、実放射線環境での放射線耐性を実証していきたい。その過程ででる問題点を改善する手法を提案していきたい。また、最終的放射線耐性試験に向けて、実証に用いるモニタリングシステムの改良も行っていく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)

  • [雑誌論文] High-speed scrubbing demonstration using an optically reconfigurable gate array2017

    • 著者名/発表者名
      T. Fujimori, M. Watanabe
    • 雑誌名

      Optics Express

      巻: Vol. 25 ページ: pp. 7807-7817

    • DOI

      10.1364/OE.25.007807

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 光再構成型ゲートアレイの高速スクラビング手法2017

    • 著者名/発表者名
      藤森卓巳,渡邊 実
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      名城大学 ,愛知, 名古屋
    • 年月日
      2017-03-22
  • [学会発表] Compilation time advantage of parallel-operation-oriented optically reconfigurable gate arrays2016

    • 著者名/発表者名
      T. Fujimori, M. Watanabe
    • 学会等名
      International Conference on Advanced Mechatronic Systems
    • 発表場所
      Melbourne, Australia
    • 年月日
      2016-12-01
    • 国際学会
  • [学会発表] Radiation tolerance of a MEMS mirror device,” International Conference on Optical MEMS and Nanophotonics2016

    • 著者名/発表者名
      T. Fujimori, M. Watanabe
    • 学会等名
      International Conference on Optical MEMS and Nanophotonics
    • 発表場所
      Kent Ridge, Singapore
    • 年月日
      2016-08-01
    • 国際学会
  • [学会発表] Architecture-independence negative logic implementation for optically reconfigurable gate arrays2016

    • 著者名/発表者名
      T. Fujimori, M. Watanabe
    • 学会等名
      International Conference on Mechanical and Aerospace Engineering
    • 発表場所
      London, UK
    • 年月日
      2016-07-19
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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