本研究の目的は,無線通信ネットワークにおける無線ノードの配置を空間点過程によって表わした空間確率モデルを考え,そのモデルの解析を通してネットワークの性能を調べることです.主な研究成果として,(1) 基地局の配置に正の相関や負の相関のある様々なセルラネットワークモデルに対して,被覆確率と呼ばれる性能指標を数値計算可能な形で導出するとともに実際に数値計算をすることによって性能評価を行ったこと,(2) 被覆確率を高速に計算できる近似手法を提案したこと,(3) さらに被覆確率の分布の裾の漸近的な特性を調べたこと等が挙げられます.
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