複数のエージェントによる連携行動において,状況に応じた適切な情報提供によりエージェントの行動を制御するのが情報スーパーバイザ制御である.本研究は,情報スーパーバイザ制御を実現するための数理モデルの構築,それに基づいたスーパーバイザ制御則の導出,さらに,モデルの有効性の確認を目的とする.まず,データ取得を目的として,介護施設におけるスタッフの連携作業を再現したフィールド実験を実施した.この結果に基づき,情報スーパーバイザ制御の概念を数理モデルとして定式化した.シミュレーションにより様々な情報提供の下での性能評価指標を導出してフィールド実験の結果と比較し,モデルの定性的な正しさを実証した.
|