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2017 年度 実施状況報告書

一般化ダイバージェンスを用いた非確率・拡張モデルの推定理論とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K00051
研究機関公立はこだて未来大学

研究代表者

竹之内 高志  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (50403340)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード変形ブレグマン擬距離 / 情報幾何 / 離散確率モデル
研究実績の概要

離散空間における確率モデルは,確率であることを要請するために正規化項の計算が必須であるが, 高次元離散空間においては正規化項の計算はしばしば指数オーダーの計算量が必要となるため,モデルの同定が困難な場合が多い.
モデル同定の際には典型的にはカルバックライブラー擬距離が用いられるが,距離尺度を変更することで推定量に様々な統計的性質を付与できることが知られている。本研究では,カルバック擬距離を含む一般化距離尺度であるブレグマン擬距離を更に変形した変形ブレグマン擬距離と情報幾何的操作を用いることで, 正規化項の計算をすることなく一致性などの好ましい性質を持つ推定量を構成することを可能とした.
提案した推定量は使用するブレグマン擬距離, 変形度に関わらずフィッシャー一致性という好ましい性質を持つ.また,提案した推定量は変形の度合いを適切に設定することで推定量に様々な統計的性質を付与することが可能である.一例としては,様々な形のブレグマン擬距離に対して,変形の度合いを適切に設定することで,漸近フィッシャー有効性(漸近的に推定効率の限界を達成する性質)を付与できることが分かった.また,データに含まれる外れ値ノイズに対する頑健さの指標である影響関数を用いた解析により,ノイズに対して頑健な変形度合を導出することができた.これにより離散確率モデルに対して,正規化項の計算をすることなく,効率性または頑健性といった統計的性質を持つ推定量の構成が可能となった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

変形ブレグマン擬距離と情報幾何的操作を組み合わせた推定量について, 予備的な実験を行い有用な結果を得て国際会議に投稿したが, 不採択となったため.

今後の研究の推進方策

変形ブレグマン擬距離を用いた推定法の応用(ノイズに対する頑健化, 大規模データへ適用)を進め, 結果を国際会議/論文誌に投稿する.

次年度使用額が生じた理由

理由: 理論の構築を優先したため, 高額な計算機を購入しなかった. また, 参加予定であった国際会議に参加しなかった.
使用計画: 大規模計算用の計算機を購入する. また, 研究結果を公知するために国際会議に参加する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Statistical Inference with Unnormalized Discrete Models and Localized Homogeneous Divergences.2017

    • 著者名/発表者名
      Takashi Takenouchi, and Takafumi Kanamori
    • 雑誌名

      The Journal of Machine Learning Research

      巻: 18 ページ: 1-26

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Graph-based Composite Local Bregman Divergences on Discrete Sample Spaces.2017

    • 著者名/発表者名
      T. Kanamori, and T. Takenouchi
    • 雑誌名

      Neural Networks

      巻: 95 ページ: 44-56

    • DOI

      10.1016/j.neunet.2017.06.005

    • 査読あり

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公開日: 2018-12-17  

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