研究成果の概要 |
B-spline基底関数を用いてB-splineコピュラを定義しその性質を調べ, 推定を行う. B-spline基底関数をコピュラを構成できるようにnormalizationして,Bernsteinコピュラの一般化としてB-splineコピュラを定義した. B-splineコピュラはBernsteinコピュラより少ない基底関数で幅広い相関構造を表せることが分かった. また, 相関を最大にするB-splineコピュラはFreshet-hoeffding boundに達することを証明した. EMアルゴリズムやグリッド法でB-splineコピュラのパラメータを推定しその有用性を実データで実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コピュラは金融工学やリスク, 土木工学等多くの分野で活用されている. 実際に様々なデータに対して, シミュレーションやモデリングするためには、柔軟性の高いコピュラが望ましい. B-splineコピュラを定義し, その相関構造の性質を調べることで, B-splineコピュラは従来のコピュラより高い柔軟性を持ち, 多様なデータ構造を表現することができることが分かった. また, 少ない基底関数で高い相関を表せることは計算コストも少なくなる. さらに, グリッド法やEMアルゴリズムの方法でB-splineコピュラを推定できるので, B-splineコピュラが幅広く利用できると思う.
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