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2017 年度 実施状況報告書

LED照明を利用した盗撮防止システムの開発~スマホによる被害を防ぐ~

研究課題

研究課題/領域番号 16K00086
研究機関立命館大学

研究代表者

熊木 武志  立命館大学, 理工学部, 准教授 (60452596)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードLED / スマートフォン / 盗撮 / 可視光通信 / フリッカ
研究実績の概要

今年度は,LEDを用いた盗撮防止システムの実用化のために,システムの仕様を改良した.申請時にはLEDから出力される信号をスマホに組み込まれたアプリでキャッチして機能の制限を実現する仕様であった.しかしながら,協力業者との議論により,初めはより普及しやすい仕様にした技術を提供するほうが,盗撮防止の重要性を世間に分かったもらえるだろうと考えLED照明の周波数を変更することにより,ノイズをスマホに出現させる技術の開発を行った.これは,CMOSイメージセンサの特性で出現するフリッカノイズを利用したものであり,スマホにアプリ等を仕込まなくとも盗撮防止を実現することが可能である.これにより被写体を縞模様で隠蔽することが可能となり,盗撮の制限を実現する.また,フリッカの維持の周波数を途中で変更することでデジタルデータを表現して時間や場所等の情報を撮影動画に入れ込むことも可能となる.実装では単純LED照明ではなく,より使いやすくした導光板を用意して,様々な角度からノイズが出現するかどうかの確認を行った.実験環境はDMXプロトコルを使用した照明環境であり,導光板を9枚用意して,周波数と照度を変更させて検証を行った.この際,トイレや更衣室をイメージして角度,距離明るさのパラメータを変更させた.今年度開発した研究成果は,関西の組込み展示会 (ETWest)と関東の組込み展示会 (ET)にて発表を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

企業と連携して研究的な観点からだけでなく商業化する上での注意点を盛り込んで進めているため.

今後の研究の推進方策

導光板を用いてフリッカ周波数を変更する実験設備を構築する.現在は数個の導光板を用いているだけなので壁に埋め込める形に変更してより自然な内装照明とする.また視覚に与える影響を入念に調べていないためその定性的評価を行う.現在は盗撮防止にのみ使用する方向で考えているが,より適用の幅を広げるためにその他の応用へも研究を広げる予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Morphological methods in image processing for embedded processors2018

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Kumaki, Tomohiro Fujita, Takeshi Fujino, and Takeshi Ogura
    • 雑誌名

      Journal of Signal Processing

      巻: 22 ページ: pp. 25-45

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Hierarchical-masked image filtering for privacy-protection2017

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Kumaki and Takeshi Fujino
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Information & Systems

      巻: E100-D ページ: pp. 2327-2338

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] LED照明を用いた盗撮防止システムの提案2017

    • 著者名/発表者名
      出口貴大, 熊木武志
    • 学会等名
      LSIとシステムのワークショップ2017
  • [学会発表] 機能メモリベース超並列SIMD型演算コアの開発2017

    • 著者名/発表者名
      熊木武志
    • 学会等名
      LSIとシステムのワークショップ2017

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公開日: 2018-12-17  

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