研究課題/領域番号 |
16K00117
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
董 冕雄 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20728274)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | D2Dネットワーク / Scalability / 耐災害 |
研究実績の概要 |
平成30年度はScalability、すなわち、D2Dネットワークのスケール性について研究を行った。情報伝達性を保った上で最小D2Dノード数を決めるために、まず初めに確率論的アプローチを検討するとともに、情報指向ネットワークを適用した災害時の新たなルーティング手法の考案も行った。研究成果の一部は、IEEE Global Communications Conference (Globecom2018)やIEEE International Conference on Communications (ICC2018)といったIEEE Communications Society最大規模の国際会議を含む会議で論文として発表した。また、往年度の研究成果を論文としてまとめ、無線通信分野においてImpact Factorが世界最高クラスとなっているIEEE Internet of Things JournalやIEEE Transactions on Vehicular Technology (TVT)を含む学術論文誌でも論文が掲載された。さらに、The 3rd International Conference on Smart Computing and Communication (SmartCom 2018)にて発表した論文は、Best Innovative Paper Awardを受賞した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年度は、Scalabilityに関するアルゴリズムやプロトコルの設計や提案手法検証のための数値解析およびシミュレーションの実装を行うこととなっていたが、当初の予定通りこれらの計画を順調に実施できた。研究成果の一部は、IEEE主催のGLOBECOM2018やICC2018などの国際会議の場で発表を行った。また、技術的な詳細を論文としてまとめ、領域内難関のIEEE Internet of Things JournalやIEEE Transactions on Vehicular Technology (TVT)などへの投稿し、採録された。以上のことから、当該年度の研究課題進度は、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに設計したSustainability、Stability、Scalabilityに関する各アルゴリズムやプロトコルを統合し、総合的に性能評価を行う。それぞれの利点を生かし、お互いの欠点が補われるように、各アルゴリズムやプロトコルの再設計や強化を行う。総合的に満足できるレベルのSustainability、Stability、Scalabilityを実現できることを確認し、国際会議や学術論文誌にてその成果を社会に発表することにより、本研究の目的を達成する。IEEE Transactions on Emerging Topics in ComputingやIEEE Accessなど広く成果公開できるOpen Access Journalを投稿先として検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度途中で海外派遣が開始され、滞在先外国機関との共同研究に従事しており、本助成金の執行が難しくなったため。 翌年度は、本研究課題の集大成として、より規模の大きな実験を行う予定であり、そのための実験へ参加する学生への謝金が計上される。また、得られた研究成果をいち早く社会へ発表するため、論文投稿や国際会議参加のための費用に主に充填する予定である。
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