研究課題
基盤研究(C)
本研究では、次世代のWebサービスの体感品質(QoE)の向上のために以下を検討した。まず、サービス品質(QoS)である遅延の平均と分散がQoEに及ぼす影響を評価し、パス解析を用いてそれらの関係を明らかにした。この得られた結果を基に,QoEを向上のための二つの制御方式を提案した。一つは、次世代プロトコルであるMPTCPにおいて遅延の分散を抑制させるものであり、もう一つはソフトウェアによってネットワークを制御するSDNを用いた方式である。実験によりこれらの有効性を確認した。
インターネット
本研究で提案したQoEを向上するためのMPTCPの制御方式は、遅延の分散を抑制する新しいものであり、このようなアプローチを行なった研究はこれまで見られない。また、SDNによる制御方式では、既存のネットワーク設備やアプリケーション,およびコンテンツ自身の刷新を行う必要がないので,サービスの開発者や提供者は,大きな設備投資を必要とすることなく,ユーザにとってより高品質なWebサービスを提供することができるものである。