5G 環境による膨大な情報の収集と,その機器における消費電力削減のため,ネットワークを要求トラヒックに応じて柔軟に再構成する技術の研究開発が進んでいる.一方でこうした動的な構成変更は,受信側でパケット到着順序の反転を招き,TCP通信特性に悪影響を与える可能性がある.そこで本研究ではパケット反転に対応可能なフロー制御アルゴリズムを提案した.まず潜在的なパケット反転の可能性を調査し,それがTCP通信性能に及ぼす 響を実機実験で検証した.得られた知見を基にパケット反転が発生する環境でも,良好な通信性能を提供できるフロー制御アルゴリズムを考案し,シミュレーションによってその有効性を明らかにした.
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