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2018 年度 実績報告書

クラウド環境におけるセキュアなデータ販売市場支援システム

研究課題

研究課題/領域番号 16K00149
研究機関筑波大学

研究代表者

渡辺 知恵美  筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (20362832)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード暗号化データベース / プライバシ保護 / 資産売買 / ブロックチェーン
研究実績の概要

最終年度として、これまでの成果を論文誌としてまとめた。暗号化データベースにおける安全で高速な検索を実現するため,順序関係を秘匿し各要素を暗号化した配列を索引とした検索フレームワークを提案した.本手法は1回の通信データ量が少ないため,サーバで各レコードに対して条件を満たすかどうかチェックするタイプの検索と比較して大幅に検索時間が短縮された.また,探索位置の摂動を行うことによって,アクセスログによる索引の要素の推測を困難にすることを示したが,問合せ回数が増えると要素のアクセス共起度によって推測の可能性が高まるため定期的な更新が必要であることもわかった.

また、本システムをブロックチェーンによる資産売買に適用するための,取引者間事前合意を用いた資産売買プロトコルを提案した.プロトコルでは,取引者間でのメタ的な契約に関する合意をした後に,所定の支払いを行っていく 2 フェーズで構成し,その一貫性を保証した.また,利息を考慮した分割払いにも対応した.安全性評価では,ケースごとにプロトコルの安全性を示した.評価実験では,範囲証明の実行時間及び証明サイズを計測し,処理時間に関してはボトルネックとなり得ないことを示した.これに加えて,送金トランザクション発行の処理速度が 1.0 秒以内であることを測定し,実用的であることを検証した.仮想通貨のような数 ms のようなリアルタイムトランザクションへの対応は難しいが,不動産の資産売買など数秒単位のリアルタイムなトランザクションであれば十分に実現可能であると考える.この成果においては国内発表および国際会議において発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 暗号化データベースにおける構造とデータを分離した索引を用いた安全かつ高速な検索手法2019

    • 著者名/発表者名
      渡辺 知恵美 , 秋山 賢人 , 天笠 俊之 , 北川 博之
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌データベース(TOD)

      巻: 12 ページ: 1 - 11

    • 査読あり
  • [学会発表] Privacy-Preserving Pre-Consensus Protocol for Blockchains2019

    • 著者名/発表者名
      Yuki Yasusaka, Chiemi Watanabe, Hiroyuki Kitagawa
    • 学会等名
      1st International Workshop on Big data, cloud, and IoT technologies for smart cities (IWBigDataCity 2019)
    • 国際学会
  • [学会発表] 取引額を秘匿したブロックチェーンにおける取引者間合意による資産売買プロトコル2019

    • 著者名/発表者名
      安坂 祐紀, 渡辺 知恵美, 天笠 俊之, 北川 博之
    • 学会等名
      第11回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (DEIM 2019)
  • [学会発表] プライバシーを考慮したブロックチェーンの取引者間事前合意プロトコル2018

    • 著者名/発表者名
      安坂 祐紀, 渡辺 知恵美, 天笠 俊之, 北川 博之
    • 学会等名
      コンピュータセキュリティシンポジウム 2018(CSS2018)

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公開日: 2019-12-27  

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