当該年度はYin-Yang格子版および非構造格子版(四面体格子版)に関して、基本的な可視化手法の並列化・ベクトル計算機向けのソースコード修正を実施して、VISMOと呼ばれるIn-Situ可視化ライブラリとして完成させた。Yin-Yang格子版に関しては、スライス表示・矢印表示機能に対してもベクトル計算機向けの修正を実施して、In-Situ可視化ライブラリVISMOのYin-Yang格子版として完成させた。非構造格子版についても、矢印表示機能をYin-Yang格子版と同様にベクトル計算機向けの修正を実施して、ライブラリとして完成させた。また、これらの開発で得た知見を基にして、カーテシアン版VISMOのベクトル計算機向けの修正も実施した。さらに、Yin-Yang格子版に関しては、実際に共同研究者のダイナモシミュレーションコードと結合して、地球シミュレータ上でIn-Situ可視化の実験を行った。 全研究期間についてまとめると、等値面やボリュームレンダリングなどの基本的な可視化手法については、ソースコードの修正によりベクトル化率をあげることが可能であることがわかった。これらの結果をライブラリとして完成させるために、VISMOと呼ばれるIn-Situ可視化ライブラリを利用した。そのライブラリは、主に数値流体の、領域分割により並列化されたシミュレーション用のライブラリであり、可視化手法自体もMPIおよびOpenMPでハイブリッド並列化されている。これらを基に、Yin-Yang格子版、非構造格子版(四面体格子版)、さらにカーテシアン版のベクトル計算機向けIn-Situ可視化ライブラリVISMOとして完成させた。
|