本研究の目的は,安全が担保されていないネットワーク環境下で使用する機会の多い,バッテリで駆動するスマートフォン等のモバイル機器においても適用可能であり,標的型攻撃に対処可能で検知精度が高い,ホストベースのIntrusion Prevention System (IPS)及びIntrusion Detection System (IDS)を実現することです。この目的を実現するために,本研究ではウェーブパイプラインのさらなる高速化を達成するために,自動ファイニングチューニングに必要なツールを開発しました。研究代表者が提案したASIC-FPGA協調設計によって開発されたファイアウォールの評価を行いました。この結果,FPGAのみで設計されたファイアウォールのスループットを大幅に上回る384Gbpsで処理可能であることが明らかになりました。Social Networking Service (SNS)アカウントを使用した公衆無線LAN認証システムの問題点を明らかにし,その問題の解決方法を提案しました。本年度においてはサンドボックスエンジンや機械学習の両方においても必要とされる回路を再構成するために必要な回路転送の短縮化に関する研究を行いました。これは,従来は確立に依存していたエントロピー符号化において全てのパターンをハードウエアを用いて並列処理を行うことで実現します。この結果,エントロピー符号化によるデータの圧縮において最高レートを達成します。
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