外的なリズムへの運動の同期を起こす神経メカニズム、特にドーパミンの役割を解明するため、2頭のサルに2種類のテンポ(800 ms間隔および1000 ms間隔)のリズミカルなボタン押し課題を訓練し、ドーパミン受容体の作動薬、阻害薬の影響を調べた。D2阻害薬投与後は、サルはしばしば課題を中断したが、ボタン押しリズムへの影響は小さかった。D1阻害薬は、リズミカルなボタン押しを阻害し、反応時間の遅れを引き起こした。D2作動薬は、800 ms間隔のリズムのみで反応時間の延長を引き起こした。以上の結果は、ドーパミンのD1およびD2受容体が、運動リズムの同期にそれぞれ異なる役割を果たしていることを示唆する。
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