研究課題
基盤研究(C)
以前の研究において,内側側頭葉てんかんの表情認知は「恐怖,悲しみ,嫌悪」表情での認知機能の低下が明らかとなった.表情認知の機序は上側頭溝領域,扁桃体,前頭葉の関与が考えられている.本研究では,動画表情認知課題を用いて,機能的磁気共鳴画像法を施行し表情認知機能システムの解明を行うことを目的とした.その結果,「恐怖,嫌悪」表情で認知機能の低下を認め,関連している扁桃体・島皮質領域へのてんかん性放電の波及への影響が考えられ,その解明を進めている.
てんかん
内側側頭葉てんかんの患者の表情認知機能について,機能的磁気共鳴画像法の解析によりそのメカニズムの解明により,有効的な外科治療に結びつく.さらに,表情認知機能の障害の存在を患者自身や周りの者が理解することにより,てんかん患者が社会生活を営みやすくなり,またリハビリテーションを行い,苦手分野の克服をすることも可能と考えられ,てんかん患者が社会からの偏見もなく健常人と同様の社会生活を送れることにつながる.