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2022 年度 研究成果報告書

「ナル表現」の認知言語学的研究-類型論を視野に入れて-

研究課題

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研究課題/領域番号 16K00217
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 認知科学
研究機関創価大学

研究代表者

守屋 三千代  創価大学, 文学部, 教授 (30230163)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2023-03-31
キーワードナル的表現 / 通言語的研究 / 類型論的研究 / 認知言語学 / 哲学 / スル的表現 / SOV型言語 / 事態把握
研究成果の概要

本研究は日本で初の「ナル的表現」研究の通言語的な観点に立つ研究であり、認知言語学や哲学を視野に入れた点で極めてユニークである。そして、その成果を書籍の形にまとめて、世に問うことができるようになった点も評価できると考える。研究成果として最も注目すべき点は、世界には「出来」と「変化」の意味を専用に表す「ナル相当動詞」を持つ「ナル的言語」が数多く見られ、その多くが(S」OV言語であり、主観的把握の傾向を有し、主格/ゼロ格を伴って「出来」の用法を有し、「変化」の意味を派生的に表すが、日本語の「ナル表現」は基本的に到達点の格助詞「ニ」を伴い、「変化」の用法に傾斜しており、大きな相違を示す点である。

自由記述の分野

認知言語学

研究成果の学術的意義や社会的意義

「ナル表現」は一般に到達点を表す「ニ格」を伴い「変化」の用法を表し、日本語の特徴を示すと考えられている。だが、調査の結果、実際には「出来」「変化」を専用に表す「ナル相当動詞」は世界の言語に見られ、しかもその多くが日本語と異なり、主格/ゼロ格を伴って、「出来」の用法を有するとともに、「変化」の意味を派生的に表すことが明らかになった。ここにおいて、単に「ナル・ナル的表現」の意味用法を分析するにとどまらず、「出来・変化」という概念の問題、および「ナル的言語」の多くが(S)OV言語であり、主観的把握の傾向を有することから、「ナル・ナル的表現」に基づく類型論的研究の可否という言語研究上の要点を示した。

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公開日: 2024-01-30  

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