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2018 年度 実施状況報告書

カーネル法による辞書学習の拡張と画像特徴量抽出への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K00228
研究機関筑波大学

研究代表者

手塚 太郎  筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (40423016)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワードカーネル法 / ガウス過程回帰 / 画像特徴量
研究実績の概要

本年度はカーネル法を用いた系列データ解析手法の開発を進めた。事象の発生時刻を表す点が時間軸上で散発的に存在している場合、連続的な関数と異なり、積分によって正定値カーネルを定義することができない。そのため点列に対する正定値カーネルが多数提案されているが、それを多チャネル上の点列に拡張するための一般的な手法を提案した。この研究成果は2018年6月に国際論文誌Neural Networksに掲載された。

評価実験では1次元上の点列を対象としたが、クリギングで行われるのと同様、2次元以上の空間に存在する点集合への自然な拡張が可能である。たとえばカラー画像において色空間を表現するためには少なくとも3チャネルが必要である。また、近年ではレーザー計測により奥行き情報が加わった画像も存在しており、自動運転などへの応用がある。このため本研究で提案された多チャネル点列上の正定値カーネルは画像処理において多様な利用が可能である。また、Nystrom近似によってカーネル行列の低次元表現を得ることで画像特徴量の獲得に使うことが期待される。

近年の生物学研究においては光遺伝学の利用が著しく進展しており、たとえば神経科学においてはカルシウムイメージングによって得られるカルシウムイベントが神経細胞における活動電位の発生と対応するとみなされ、脳活動を解析するための重要な手段となっている。本研究はそのような画像や動画に対してカーネル法による分析を可能にするものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

手法の開発と実験環境の構築が共に進んでおり、論文発表も行えている。

今後の研究の推進方策

今後、提携関係にある研究者から多様な画像データの提供を受け、実データに適用可能な実践的手法の開発に向けて研究を進めていく。

近年、深層学習を用いた画像処理の研究が急速に進んでおり、カーネル法や辞書学習は精度の点で劣りがちであるが、大規模データが取得できない状況などにおいて優位であることを示したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Multineuron spike train analysis with R-convolution linear combination kernel2018

    • 著者名/発表者名
      Taro Tezuka
    • 雑誌名

      Neural Networks

      巻: 102 ページ: 67-77

    • DOI

      10.1016/j.neunet.2018.02.013

    • 査読あり
  • [学会発表] Pattern recognition for tennis tactics using Hidden Markov Model from rally series2019

    • 著者名/発表者名
      Natsuki Miyahara
    • 学会等名
      2019 IEEE/SICE International Symposium on System Integration
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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