研究課題/領域番号 |
16K00242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知覚情報処理
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鏑木 時彦 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (30325568)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 音声発話 / 調音運動 / 磁気センサ / 運動計測 / 音声情報処理 |
研究成果の概要 |
本研究では、音声発話時の舌、唇、下顎などの調音運動を音声とともに測定し、日本語の調音・音声データベースを構築することを目的として、調音器官の表面に装着した位置マーカー用の受信コイルの3次元位置を高精度に測定する磁気センサシステムを設計・構築した。本システムは従来システムより多い8個の送信チャネルを有し、さらにこれらの送信コイルの配置を最適化することで高い測定精度を得た。構築した測定システムと、独自に作成した発話文セットを用いて、1時間におよぶ日本語としては最大規模のデータ収録を行うことができた。得られた調音・音声データより調音運動と音声スペクトルの相互変換を行い、その有効性を検証した。
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自由記述の分野 |
音声情報処理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音声の発話において、舌、唇、下顎などの調音器官はさまざまな役割を担っている。母音においては、調音運動は声道の形状を調整し、その音響特性や母音の識別に重要なホルマントを定める。子音では、摩擦性や破裂性の音源信号の生成に関わる。このように、人の音声コミュニケーションを理解し、その知見に立脚した音声情報技術を構築するには、調音運動の測定という困難な問題を解決することが不可欠である。本研究では、調音運動を3次元的に測定可能な磁気センサシステムを開発し、音声と調音運動の同時測定を可能にした。さらに、声帯振動を測定する電気式喉頭計を併用することで、音声発話の全体的なプロセスを調べることが可能になった。
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