自動運転中のドライバの覚醒維持を目的とした無意識に刺激を与えるタスクと,何もしない条件を合わせた6種類の環境について,一般ドライバ16名を対象に,ドライビングシミュレータと実車環境で脳活動を比較した結果,何もしない条件では12名中10名が入眠脳波を示し,各タスクを行うことで入眠脳波を減らすことを能動的なタスクで確認した.特に,ステアリングの把持が一定の覚醒作用を持つこと,音声刺激は内容だけでなく声自体への慣れの考慮が必要であること,光刺激はドライバが気づかない範囲で覚醒支援を行えること等が判明した.また,覚醒効果に加齢による睡眠障害と感覚器官の機能低下による影響の可能性を確認した.
|