研究課題
アルツハイマー病における遺伝要因と環境要因の複雑な相互作用(G×E)の推定、また、遺伝要因・環境要因の状態空間における疾患発症・進行に係る関連解析の有意確率に基づくポテンシャルの推定について解析プログラムの開発や方法論の検討を行い、正常または疾患の発症・進行にともなう細胞集団の遺伝子発現データを用いて、正規化等の前処理を実施したうえで、正常または疾患の発症・進行にともない発現変動する遺伝子を抽出した。これにより遺伝子発現要因の次元を圧縮した。これらの遺伝子発現要因は疾患の発症に関連する要因と考えられる。得られた遺伝子発現要因の状態空間について、主成分分析等を実施したうえで、その状態に対応する遺伝子発現ポテンシャルの推定を行った。得られた遺伝子発現ポテンシャルに基づき、アルツハイマー病の疾患アトラクターを規定する遺伝子調節ネットワークを推定した。推定された遺伝子調節ネットワークを構成する遺伝子のなかで転写因子について、レギュロンに有意な発現変動遺伝子を有意に多くもつ因子をマスター因子として抽出した。マスター因子とそのレギュロンによる転写調節関係を抽出し、疾患アトラクターを規定する遺伝子調節ネットワークを推定した。疾患アトラクターを規定する遺伝子調節ネットワークを可視化し、疾患アトラクターの形成要因を探索した。遺伝要因・環境要因の状態空間と遺伝子発現の状態空間の関連解析を進め、遷移解析に取り組んだ。さらに、遺伝子発現ポテンシャルにおける、正常なアトラクターから疾患アトラクターへの移行の遷移確率について検討した。これは新しい定量的なリスク評価につながることが期待される。
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