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本研究課題では，ユーザの属性や嗜好を推定することで，価値観を共有可能なユーザを発見し，個々のユーザにとって真に有用な口コミ情報を推薦することが可能となる手法の実現を目標として研究開発を行ってきた．平成30年度はこれまでの研究成果に基づき，以下の内容について研究開発を推進した．
(1)複数評価軸に対する価値観自動付与手法の開発では，実際に投稿されたレビューデータを用いた評価実験を行い，提案手法の妥当性検証および改良を行った．また，評価表現辞書の効率的な拡張を目指し，自動構築手法の開発に取り組んだ．取り組み成果について，国際会議1件，国内会議2件の発表を行った．なお，国際会議での発表に対して，Certificate of Merit for The 2019 IAENG International Conference on Data Mining and Applicationsを受賞した．
(2)口コミ情報分析に基づく類似ユーザ判定手法の開発では，類似アイテムから構成される「同一アイテム群」のクラスタリングについて，実データを用いた妥当性検証を行った．実際のコスメアイテムデータと投稿されたレビューデータを用いることで，類似ユーザ判定およびレビュー推薦に適した「同一アイテム群」のクラスタ数について検証を行うことで，同一アイテム群に対する過去の評価傾向に基づいた類似ユーザ判定手法の構築および改良に取り組んだ．取り組み成果について，国内会議1件の発表を行った．
(3)観点別評価を用いた口コミ情報推薦システムの開発では，ユーザインタフェースの実装を含め，試験的な公開システムの構築を行い，提案手法の妥当性検証および機能の向上に取り組んだ．取り組み成果について，国際会議1件，国内会議1件の発表を行った．
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