研究課題/領域番号 |
16K00430
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
田 学軍 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (70305514)
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研究分担者 |
神谷 幸宏 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (10361742)
奥田 隆史 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (20204125)
伊藤 正英 愛知県立大学, 情報科学部, 講師 (60459237)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | クラスタリング / 並進運動 / 軌道追従 / 混合整数線形計画 / 信号処理方式 / 最適設計 |
研究実績の概要 |
平成31年度(R1)に以下の項目を中心に研究を展開した。(1)通信システムに関して無線LANをベースに基地局からの制御を行わず,各ノードは自律して通信を行う方式を提案し,限られた帯域やネットワーク環境の変動に自律適応できる方法と隣接ノード数の情報収集方法を検討した。提案方式はシミュレーション評価によってリアルタイム性と低遅延で送受信を実現できると確認できた。(2)車走行システムに対して待ち行列理論を用いて解析を行った。IoT応用という前提でIoT デバイス活用によるリアルタイムなデータ処理によって,道路の信号機を自動制御し救急車両(優先車両)が円滑に目的を果たせるようにするシステムの要素を検討した。混合整数線形計画問題(MILP)と捉え,タイムクリティカルなデータ処理要求への遅延を許容可能な時間以内に抑えつつ、データ処理要求の集中に耐えうるフォグノードのリソースの検討や,フォグ層とクラウド層間でのタイムクリティカルなデータ処理の役割分担の検討を行った。(3)走行の制御に関してロボカップサッカー小型リーグのロボットを利用し,オンボードカメラの画像情報によって動くボールを確保する方法を提案した.この成果は,車群のフレキシブルな走行制御に寄与する。(4)車両測位に関してレーダにも応用できる可能性がある新しい信号処理方式を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成31年度(R1)に主に検討した項目:通信システム、緊急車両が存在する協調走行システムの解析、走行の制御、車両測位に応用できる信号処理方式などを中心に着実に研究を行った。行動系列をオンラインで戦略クラスタリングする方法、新規無線通信方式ITMNの提案、IoT デバイス前提でのリアルタイムなデータ処理,緊急車両の優先走行を解析する方法、レーダにも応用できる可能性がある新しい信号処理方式の提案などの研究成果を挙げることができた。研究成果を取りまとめて数多くの論文を掲載・発表できた。論文誌の学術論文が2本掲載、国際会議論文4本発表となり、計画通り進展してきた。
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今後の研究の推進方策 |
協調走行システムに関する各部分を検討してきた。今までの成果に基づいた制御則設計,低遅延通信システム、走行モデルの解析、測位技術を整合して,走行ルートへの追従制御則を設計し、協調走行車群全体の効率を向上するため,制約条件を付けてニューラルネットワーク制御方法を検討する。また、企業エクサース(株)と低速協調走行で自動駐車システムの実現について共同研究を展開し、システムの実現を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響で予定の国際会議の論文発表ができなかった。今年度引き続き、論文発表、論文掲載費用として使う予定である。
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