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2019 年度 実績報告書

統計情報の活用を通じた地域医療資源の分布に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K00432
研究機関自治医科大学

研究代表者

小池 創一  自治医科大学, 医学部, 教授 (50463849)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード医療資源分布 / 医師 / キャリアパス
研究実績の概要

地域医療資源の分布、特に、医師の偏在は、地域間・診療科間のそれぞれにおいて長きにわたり課題として認識されながら、現時点においても解消が図られていない医療政策上の課題のひとつとされている。前年度までの本研究で、臨床に従事する医師の地域分布やキャリアパスについて一定程度明らかにすることが出来たことを踏まえ、本年度は、臨床以外に従事する医師として、産業医を取り上げることした。産業医については、定期健康診断の有所見率が年々増加し、近年は 5 割を超えるに至っていること、過労死対策やメンタルヘルス対策が社会的にも重要な課題となっていること等を踏まえ、その重要性がますます高まっているものの、その地域分布やキャリアパスについては十分に明らかにされてない分野の一つと考えられたからである。
研究結果は、Occupational Medicine 誌に原著論文として掲載された。論文では、2002年から2014年の医師・歯科医師・薬剤師調査の調査票情報を解析し、常勤産業医が業務を継続する割合を求め、近年業務継続割合が徐々に伸びていること、都市部に勤務する産業医は地方勤務者よりの業務継続割合が高いことを示した。都市部と地方の格差については、臨床分野の専門医に関する研究で示している結果とも同一の傾向を示しており、医療の地域格差について、分野を問わず大きな課題になっていることを示したという点で意義があったと考えている。
この他、連携研究者とともに、医療施設調査の調査票情報の解析を通じて、電子カルテの導入の状況や普及の特徴についても明らかにした。
4年間の研究期間を通じて、地域医療資源について、臨床系の診療科の医師の状況、臨床医以外の産業医の状況や、検査機器や電子カルテ等といった医療機器・整備面についても明らかにすることで、地域における医療資源の分布についての知見を深めることが出来たと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Retention among full-time occupational physicians in Japan2019

    • 著者名/発表者名
      S. Koike, T. Isse, H. Kawaguchi, M. Ogawa
    • 雑誌名

      Occupational Medicine

      巻: 69 ページ: 139-142

    • DOI

      10.1093/occmed/kqy130

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Adoption of Electronic Medical Records in Japan: Nationwide Longitudinal Observational Study2019

    • 著者名/発表者名
      Kawaguchi H, Koike S, Ohe K
    • 雑誌名

      JMIR Med Inform

      巻: 7 ページ: e14026

    • DOI

      10.2196/14026

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-01-27  

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