近年、特に有力大学でプレスリリースの発表件数が急増していることがわかり、大学の研究成果の一般公表の積極姿勢が明らかになってきた。本研究では、プレスリリースの効果的な発信の条件に関して、プレスリリースが実際に新聞等に掲載された事案を基に、新聞の科学記事全体の特徴や原論文及びその分野や価値の方向性、産学連携状況、発表時の報道環境等を考慮し、その要因を定量的に明らかにすることを目的とした。今研究の結果、新聞への採択率はEigenfactorの高い高インパクトの雑誌や一般からの注目の高い一部の分野に偏ることがわかった。また、研究不正を除く外部要因の影響は小さいことも分かった。
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