研究課題/領域番号 |
16K00463
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 徹也 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (00323824)
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研究分担者 |
相場 亮 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (40317368)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 歴史情報 / 翻刻支援 / 変体仮名 / 制約プログラミング / 文字認識 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、パターン認識と制約解消とを組み合わせて従来の手法では成し得なかった古文書の手書き変体仮名の文字認識を行い、手書き変体仮名で記述された古文書の翻刻を可能とすることである。本研究が目指すシステムは複数の文字認識結果の中から制約解消機能を用いて全体的に妥当な文字認識結果を選び出す。これを実現するためにシステムは主に二つの構成要素からなる。それは(1)画像中の変体仮名を切り出しその仮名の読みの候補を出力する画像認識器と(2)全体的に妥当な読みの組み合わせを求める制約解消器との2つである。
平成29年度は(1)手書き変体仮名翻刻支援システムのグラフィカルユーザインターフェースの構築と(2)古文書画像からの変体仮名の切り出し法とに取り組んだ。(1)のグラフィカルユーザインターフェースによって、古文書画像上での文字切り出し、切り出された変体仮名の読み候補指定、読み順指定のそれぞれが手作業で行えるようになった。さらに、それらの結果から自動的に制約充足問題を構築し、前年度に開発した制約解消Webサービスを利用して、その解消結果を得られるようになった。このグラフィカルユーザインターフェースを利用した翻刻支援作業をユーザテストにより評価を行ない、直感的に操作が行えることを確認した。また操作方法などについて改善すべき点が見つかった。(2)の文字切り出し法については前年度よりは改善できたが、外部発表できるまでには至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
システムのグラフィカルユーザインターフェースについては順調に進んでいる。平成29年度に計画していた設計だけでなく、平成30年度に計画していた実装にも着手した。
一方、古文書画像からの自動的な文字切り出しと文字認識については計画通りには進んでいない。文字切り出し法については平成28年度の成果よりは改善できたが、研究成果を外部発表できるまでには至っていない。
変体仮名の文字認識については先行研究の調査にとどまった。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は以下のように研究を進める。 * システムのグラフィカルユーザインターフェースについては平成29年度に明らかになった問題点(操作方法、結果の表示方法)を改善する。 * 制約解消器の改善(Web APIの改善、おどり字への対応)をする。 * 古文書画像からの行切り出し、文字切り出し、変体仮名の文字認識の手法を考案し実装する。またそれらを他のソフトウェアから利用するためのAPIを定める。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。
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