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2017 年度 実施状況報告書

物理模型と仮想環境をマッピングしたネットワーク教育プラットフォームの作成

研究課題

研究課題/領域番号 16K00487
研究機関千葉工業大学

研究代表者

中川 泰宏  千葉工業大学, 情報科学部, 助教 (60348365)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードLAN管理学習 / 学習支援システム / 仮想計算機 / プライベートクラウド / 物理模型
研究実績の概要

平成29年度は物理模型と仮想環境をマッピングしたネットワーク教育プラットフォームの一提案として,物理的な装置に見立てた模型を用意して仮想化された環境と連動させ,実際に動くミニチュア化した箱庭ネットワーク環境の構築を進めた.
この教育プラットフォームは学習者が箱庭ネットワークとして利用する「学習環境」,仮想デバイスが実行される「プライベートクラウド環境」,そしてこれらを連携する「コントローラ」の三つから構成される.
学習環境では,大判ポスターサイズの物理構成図上にデバイス模型やLANケーブル等を利用して箱庭ネットワーク環境を用意している.各学習者はアクセス端末と呼ばれるノートPCを利用し,その画面に表示される論理構成図を通して,ホスト,スイッチ,ルータ等の仮想デバイスの画面にアクセスする.デバイス模型には電源・リセットボタン,アクセスランプなどが装備し,省電力通信のZigBeeを利用して,後述のコントローラ経由で仮想デバイスと連動するよう設計・実装した.
プライベートクラウド環境は,デバイス模型とマッピングされる仮想デバイスの実行環境となっており,そのプラットフォームにはクラウドOSと呼ばれるOpenStackを利用している.この環境上では仮想サーバ,仮想クライアントに加え,Open vSwitchを利用した仮想スイッチ,VyOSを利用した仮想ルータなどが動作する.
コントローラは箱庭学習環境を支える3つのネットワークを中継する役割を持っている.一つ目はデバイス模型と通信するためのZigBeeを利用した省電力通信ネットワーク,二つ目はプライベートクラウド環境と接続するための有線ネットワーク,三つ目はアクセス端末と接続するための無線ネットワークとなっている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

ミニチュア化された物理デバイスと背後で動作する論理デバイスとの連動を「箱庭ネットワーク環境」として概念化する基盤環境の構築は進んだが,当初の予定であるシステムの全体評価とコースウェアの開発が遅れている.具体的には,評価に必要な学習者10名に対応するため,コントローラやプライベートクラウド環境を中心にシステムの冗長化を行い,複数の学習者や機器の増加による動作と通信の干渉やパフォーマンスについて検証する予定であったが,現在,機能実装の段階でまだ利用者を対象とした利用評価が行えていない.

今後の研究の推進方策

現在,開発スピードの低下による進捗の遅れが発生しているため,機能を厳選した実装にとどめた利用評価につなげることで,システムの全体評価を目指し,当初のスケジュールに向けた修正を行う予定である.
現在,研究期間内の目標に掲げたプラットフォームの設計・構築から,クラウドとの連携までが達成されている.今後,本質的な機能にとどめたシステム評価を通した実用性の検証を行い,また,箱庭ネットワーク環境を利用したコースウェアの開発を進め,利用評価を行う.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 物理模型と仮想環境をマッピングしたネットワーク教育プラットフォームの一提案2017

    • 著者名/発表者名
      中川 泰宏
    • 学会等名
      教育システム情報学会

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公開日: 2018-12-17  

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