研究実績の概要 |
大学キャンパスにおけるICT環境においてウェアラブル端末を多くの学生が教室内で装着することを想定し, ウェアラブル端末やスマートフォンから得られた学生のバイタルデータ(心拍数, 消費カロリー, 睡眠データ, 視線の移動, 頭の動きなど)やライフログ(移動距離, ルートなどの行動履歴)を利用して学生をより望ましい学習状態へ遷移させ学生の学習意欲喚起に役立てるための研究を開始した. これらデータによる学生の心身状態および2年前から利用を開始した学習管理システムMoodleアクセスにより得られた学習履歴との相関関係を見出し, その解析結果を学生が持つiPadやスマートフォンにリアルタイムにフィードバックする研究のうち1年目の実績は次の通りである. RStudio提供のShinyサーバ上にリストバンド型ウェアラブル端末fitbitから得られた心拍数、睡眠時間、歩数などのデータおよびスマートフォンアプリであるMovesから得られた行動内容(walking, running, cycling, transport)を統合するwebアプリを次の通り実装した。これにより心拍数の裏付けとなる行動ラベル付けを可能とした。 1. リストバンド型ウェアラブル端末(fitbit)からスマートフォン(iPhone, Android)を介してアップロードされた生体データの可視化2. スマートフォンアプリであるMovesからアップロードされたライフログの可視化 3. 歩数と睡眠時間については、平均値、標準偏差、変動時間の可視化 上記の可視化はfitbitやMovesが公開しているOAuth2.0インタフェースによるAPIを通じて取得しShinyサーバ上で処理する。 本Webアプリ等の利用により、歩数と心拍数の可視化による自己管理による健康増進の症例として、体重とBMIの改善事例を確認することができた。
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