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2016 年度 実施状況報告書

高精度・長期衛星データセットの構築と情報学的手法による時空間変動研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K00517
研究機関山口大学

研究代表者

今岡 啓治  山口大学, 大学情報機構, 准教授 (50725869)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードマイクロ波放射計 / 校正 / 相互校正 / 輝度温度 / 長期データセット
研究実績の概要

平成28年度は,マイクロ波放射計データの整備とセンサ間相互校正の実施を主要実施計画とした.1970年代末から現在までに運用されている人工衛星搭載マイクロ波放射計の中から,観測安定性等を考慮してSSM/I,TMI,GMI,AMSR-E,AMSR2を主な対象センサとして選択して輝度温度データを提供機関から入手し,新たに導入したデータ格納サーバ上に展開・整備した.観測諸元の違いを補償するための二重差分(Double Differencing)法に用いる放射伝達コードとして,大量データ処理時の計算負荷軽減を考慮して欧州気象衛星機関EUMETSATが開発したRTTOV v12を選択した.放射伝達計算時の大気・地表面条件を与えるデータとしては,対象センサの観測期間を網羅することを考慮し,気象庁55年長期再解析(JRA-55)および全球日別海面水温解析(MGDSST)を用いることとした.対象センサ間の時空間マッチアップデータを作成したうえで,上述の放射伝達コードに大気・地表面条件を適用して該当する観測位置・時刻の輝度温度シミュレーションを行い,対象センサ間の校正差を算出する一連のプログラムを開発した.また,AMSR-EとAMSR2間の相互校正において重要となるAMSR-E低速回転データについて,センサ各部物理温度や入射角等のハードウエア情報と海面水温等の観測対象情報を考慮して,定常運用/低速回転運用のデータ間の連続性・安定性を評価し,十分な合致を示すことを確認した.これらの準備に基づき,研究の核となるAMSRシリーズの相互校正を進めた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

SSM/Iシリーズについては,正確な入射角などのハードウエア情報の算出に時間を要しており,一部未達の事項も存在するが,相互校正に必要な主要ツールの開発を実施し,核となるAMSRシリーズの相互校正に目処がついたことから,全体の研究達成度としてはおおむね順調に進展していると考えている.

今後の研究の推進方策

平成29年度は,SSM/Iシリーズに対する相互校正を完了し,輝度温度長期データセットの構築を実施するとともに,これらのデータを入力とした情報学的手法による気候変動パターンの特定に関する研究を進める.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Characteristics of AMSR-E slow rotation data2016

    • 著者名/発表者名
      Keiji Imaoka, Misako Kachi, Takashi Maeda, Satoko Miura, Susumu Saitoh, and Yuji Taniguchi
    • 学会等名
      2016 IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium
    • 発表場所
      北京(中国)
    • 年月日
      2016-07-11 – 2016-07-11
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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