研究実績の概要 |
2016年から2018年度の3年間で新潟県下においてマダニの採取を行った。マダニ種の分類を行い、それぞれの地域において現在分布しているマダニ種のおおよその把握を行うことができた。新潟県で現在確認されたマダニ種は10種で(Dermacentor taiwanensis, Haemaphysalis flava, Haemaphysalis histricis, Haemaphysalis longicornis, Haemaphysalis megasponosa, Ixodes columnae, Ixodes monospinosus, Ixodes nipponensis, Ixodes ovatus, Ixodes persulcatus)、1950年代には見られなかった南方系のマダニ種も確認している。またマダニが保有しているリケッチア、ボレリアの検出を行い、それぞれに病原体の種特異性を確認した。検出された紅斑熱リケッチアはR. asiatica, R. helvetica, R. monacensis の3種であった。また、ボレリアに関してはB. japonica, B. miyamotoiまた、種の特定の出来ないBorrelia属が検出された。
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