泡沫分離は陰イオン性界面活性剤と金属イオンの静電相互作用に基づいて、水溶液からアルカリ金属やアルカリ土類金属の除去を可能とした。その両系列を除去するために最適な界面活性剤濃度は臨界ミセル濃度以下であった。ドデシル硫酸ナトリウム界面活性剤系では、アルカリ金属の除去率はLi < K < Rb < Csの順に増大した。一方、アルカリ土類金属の除去率はMg < Ca < Srの順に増大した。その順番は原子番号順である。除去に関する一次の反応速度定数は結晶イオン半径と比例関係である。泡沫分離法は水溶液中の金属を効果的に除去できることから、原子力発電所の汚水や工場排水の浄化に応用できる。
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