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2018 年度 実績報告書

有毒アオコ制御装置の開発と制御パラメータの最適化

研究課題

研究課題/領域番号 16K00584
研究機関信州大学

研究代表者

朴 虎東  信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (20262686)

研究分担者 水野 勝紀  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (70633494)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードアオコ制御装置 / 有毒アオコ抑制 / 振動波発生装置 / 底質改善
研究実績の概要

研究期間中には、5Lの水槽規模のアオコ制御実験を行った。本研究で完成した「水中振動波発生装置」により様々な規模の水槽を用いてアオコ制御の条件確立を行った。平成30年度には、平成29年度に用いた1トン規模の水槽でアオコが発生している千鹿頭池からの底泥を実験水槽に投入して、栄養塩類の溶出実験とアオコ制御の実験を同時に行った。対照区には底泥のみ、アオコ実験区にはアオコと中型アオコ制御装置を、アオコ底泥の実験区には、池に発生したアオコと底泥を投入して中型アオコ制御装置を用いて実験を行った。アオコ制御実験に並行してハイドロホンアレイシステムを用いて、圧力分布シミュレーションを行い、効果的なアオコ制御結果を得ることができた。
対照区の栄養塩類の分析結果は、窒素・リンが数ppmを超える濃度が検出されて、この対照区では底泥を投入することにより溶存酸素の低下で硝酸の増加とリンの溶出が行われたと思われる。アオコ実験区にはアオコが中型アオコ制御装置によって制御されることが再現されたが、水槽内の溶存酸素が低下したのでアオコの分解で実験終了時には窒素・リンの濃度が増加した。アオコ底泥の実験区には、アオコが中型アオコ制御装置によって抑制されたが窒素・リンの濃度は一番高い濃度を示した。本実験結果からは自然界の湖沼で「水中振動波発生装置」でアオコ制御を行う際には窒素・リンの濃度が増加して下流の水域でのアオコ発生の原因となる可能性が示されたので、その後、アオコ底泥の実験区に酸素発生装置を用いて、底質改善(好気化による有機物分解促進)実験を行った。その結果、水槽内の溶存酸素が増加してリンの濃度を減少させることができた。以上の実験から、「水中振動波発生装置と酸素発生装置」を用いる汎用性のあるアオコ抑制装置が完成できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Influences of small-scale oscillations on growth inhibition and ultrastructural changes of Microcystis cells2018

    • 著者名/発表者名
      Han Jisun、Jeon Bong-Seok、Mizuno Katsunori、Yoshida Kenji、Park Ho-Dong
    • 雑誌名

      Journal of Environmental Science and Health, Part A

      巻: 53 ページ: 1161~1166

    • DOI

      10.1080/10934529.2018.1530329

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2019-12-27  

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