研究実績の概要 |
本研究は以下の3つのステップに従い推進してきた。それぞれのステップごとに実績について説明する。 【ステップ1: 主にワークショップを通じて、個別の問題についてレシプロカルデザインの方法論・理論の構築(平成28,29年度)】ワークショップに関しては,平成28度年は10プロジェクト(43人参加),平成29年度は8プロジェクト(40人参加),平成30年度は7プロジェクト(27人参加)を実施し,各年度ごとに方法論・理論のためのケースの収集を行った。 【ステップ2: レシプロカルデザインの方法論・理論の一般化(平成29,30年度)】方法論・理論の一般化については,平成29・30年度に,成功大学からMA Minyuan先生,およびEindhoven University of TechnologyからPierre Levy先生を招聘し,また平成29・30年度には成功大学にて,平成30年度にはTu/eにて集中的なディスカッションを行い,方法論の構築を行った。その結果,コミュニティのレシプロカル構造の崩壊の一因として「技術の一人化」が大きな影響を与えていることが明らかになり,その現状を把握するための調査計画を行った。 【ステップ3: サステナブルデザイン、ユニバーサルデザインに次ぐ、日本発の新しいデザイン概念として世界に発信(平成30年度)】研究成果の発信については,平成30年6月に韓国で開催されたThe 4th Aslla Symposiumにて口頭発表を行った。また今後,IASDR 2019(マンチェスター)への論文投稿に向けて準備中である。さらにステップ2で明らかになった「技術の一人化」に関する調査について,使える技術レベルの異なる3グループを,実際にクアラルンプールで模擬旅行をさせることにより,「技術の一人化」の現状を把握するための調査を実施した。
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