研究課題/領域番号 |
16K00726
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
平井 重行 京都産業大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (50367950)
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研究分担者 |
和氣 早苗 同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (00351289)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | スマートホーム / 天井ディスプレイ / ビジュアルデザイン / サウンドデザイン / 報知音 / 通知 |
研究実績の概要 |
サブテーマ1)のビジュアル情報提示に関しては、マルチプロジェクタによる投影サブシステムと、通知情報管理を行うサブシステムについてそれぞれ開発を行い、サブテーマ3)としての統合も行った。また、Unityを用いての複数のアニメーション表示例についても引き続きデザインを行った。Unityでレンダリングされた通知画面は、投影サブシステムを通じて天井へ投影できるようになり、この表示システム環境の構築に時間を割いた。位置情報の取得や通知設定機能などの開発はまだ途中である。また表示の効果と検証についてはまだ取り組めていない。マルチプロジェクタ投影サブシステムと通知情報管理サブシステムの内容については、電子情報通信学会総合大会にて発表を行った。 サブテーマ2)では、家庭生活での報知情報を洗い出し、報知の強さ(情報の重要性、対応の必要性や緊急度)に応じた分類を行った。そして、どの情報をどのタイミングで音表示するかを決める「発音設計」を実施した。設計に基づくサウンド制作のために、サウンドデザイナーと共にサウンドデザインを実施した。統一的な意匠性を保ちつつ、報知の強さ、すなわちサウンドの「明示レベル」を変化させるデザインを繰り返し実施した。一方、報知音の評価方法についての研究も行った。制作音を研究室内で評価する方法として、HMDとバイノーラル録音を利用する方法、平面モニタとステレオ録音を利用する方法など、visualとsoundの提示方法の違いが評価結果に与える影響を調査した。結果は「平面モニタ+ステレオ録音」という簡便な評価方法も活用できることがわかった(音響学会2018年春季研究発表会にて発表)。またサウンドの慣れに関する実験も実施した。初めてその音を聞いた時と1週間程度毎日聞いた後の評価の違いについて研究した。その結果、利用を続けた後は好ましさやふさわしさが上昇することがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
サブテーマ1)のビジュアル情報提示におけるデザイン案の作成とその評価については、研究統括者が事情によりエフォートの確保があまりできず行うことができなかった。サブテーマ2)のサウンドデザインについては、報知音の分類やサウンドデザインを行っているものの、サブテーマ1の遅れのため、ビジュアルデザインと合わせてのサウンドデザインを行うところにまでは至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
ビジュアルデザインの評価と共に、サウンドとビジュアルを合わせた天井通知のデザインを早急に行い、ユーザ評価を行うことで効果や課題の洗い出しを行う。それら内容については、外部発表を積極的に行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度予算から繰越した海外旅費であったが、今年度に国際会議へ論文投稿を行ったところ、不採択だったため、研究を進めて改めて次年度に論文投稿および発表を行う。
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