研究課題
基盤研究(C)
後期高齢者のQOL向上のためのデザインを行う上で、高齢者の歩行特性を知ることがますます重要になっており、そのためには、歩行時の3次元動作や動線のデータを収集し、分析することが必要である。しかし、現状のモーションキャプチャーは実験環境の整ったラボで行うこと前提としている。そのため、ほとんどの三次元動作データは比較的若い健常者のものである。そこで後期高齢者の歩行データを居住地域に近い公的施設で収集可能にするため、シニア向け携行型歩行動作・動線追跡システム開発を目指した。
工業デザイン
健康的な生活をおくる上で、歩行は欠かせない動作の一つであるが、近年、高齢化社会が進み、特に後期高齢者の筋肉減少症(サルコペニア)等に起因する歩行障害が日常生活動作能力(ADL:Activities of Daily Living)の低下につながることが指摘されるようになった。「歩行」は人間にとって重要な移動機能であり、その機能低下が生活機能の低下を招くので、その予防は重要であるとされる(※2)。そのためにも、後期高齢者の歩行データの収集は有意義であると考えた。