研究課題/領域番号 |
16K00746
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
大藪 千穂 岐阜大学, 教育学部, 教授 (10262742)
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研究分担者 |
奥田 真之 愛知産業大学, 経営学部, 教授(移行) (10791353)
二木 恵 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 特任助手 (40633988)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 人生設計ゲーム / ウェブ版人生設計ゲーム / 幼児用の金融教育 / エンディング・プランニング・ゲーム |
研究実績の概要 |
当該年度では、高齢者のためのエンディング・プランニング・ゲームの開発と実践を主に実施した。紙ベースで書き込める1枚もののゲームシートと、ゲームの概要を書いた表をA3、1枚とサイコロ等の備品を100部を作成した。最終版を作成するために、高齢者を含めて30名ほどに対して数回、ゲームを実施し、ゲームを数回修正した。最終的に作成したゲームを用いて、高齢者約200人を対象に5箇所においてゲームを実践した。参加者は70歳以上の場合、ゲームの意味、ルール、実践は困難を極めたため、対象を高齢期を迎える50歳代と親世代を考えることができる学生に変更し、200名ほどを対象にゲームの実践をおこなった。 この結果、50歳代は、ゲームのルールの理解も早く、実施時間も30分ほどと短く、老後の生活に対する不安や悩み等が解決されたと効果が見られた。また学生100名を対象に実践した結果、ルールと方法の理解は最も早く、15分ほどでゲームを終了することができた。またゲーム後の感想では、親や現在の祖父母を気遣う様子がみられ、自分事として生活設計を考えていかなければならないという意見が多く、この世代に関しても、ゲームの効果が見られた。 以上より、今回は高齢者用のエンディング・プランニング・ゲームを開発、実践したが、高齢期になると、収入を増やすことは難しいため、生活を変えることも困難である。このゲームは、退職を迎える50歳代から若い世代に適しており、効果的であることが明らかとなり、その世代に、特に100年人生と言われる長い高齢期に対処するための生活設計を考える教材として、効果的であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高齢者用のエンディング・プランニング・ゲームを開発することができ、その実践もできた。幼児用の金融教育としては、前年度の歌と踊りの実践はすることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
31年度は高齢者用のエンディング・プランニング・ゲームの分析と、幼児期用の金融教育として、キャッシュレス社会に応じた教育内容を考えている。そして全体を通した金融経済教育の体系化を目的としている。
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次年度使用額が生じた理由 |
高齢者用のエンディング・プランニング・ゲームを紙媒体で作成したため、費用が生じなかった。次年度は幼児期用の金融教育のアプリケーションの開発と金融経済教育の体系化で支出する予定である。
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