研究課題/領域番号 |
16K00764
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政・生活学一般
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
藪中 征代 聖徳大学, 教職研究科, 教授 (50369401)
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研究分担者 |
玉瀬 友美 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (90353094)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 親子の相互作用 / 絵本の読み聞かせ / 発話分析 / 終助詞 |
研究成果の概要 |
本研究では、絵本を介した親子の相互作用の中で発展していく子どもの語りの発達過程について、親子間の発話分析から親子の語りを検討した。2歳児をもつ親子13組を対象に、絵本を介した親子の相互作用場面を分析対象とした。その結果、親の語りに見られた発話内容の評価方略は10種類に分類され、使用頻度は、【擬音語・擬態語】が一番高く、順に【身体的状態語】【心的状態度】【登場人物の発話】であった。さらに、親が使用する文末の終助詞「ね」について検討した結果、自分の発話内容に子どもが同意することを求めるもの【同意】と、互いの気持ちや思いを共有しようとするもの【共有】に分類された。
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自由記述の分野 |
発達心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
絵本を介した相互作用から子どもの語りをとらえた研究は日本においては少なく、本研究の学術的意義は大きい。本研究では、絵本の読み聞かせ場面での親子の対話に注目した。その結果、親の語りに出現する終助詞「ね」には、「同意」と「共有」がみられた。親の語りに「共有」が多く出現している親子の方が、親子の相互作用の中で子の語りが多くみられた。 上記のことから、絵本の読み聞かせは子どもの自由な空想を受容・共有し、親子が楽しい時間を共有する場でもあることが実証された。本研究において、絵本の読み聞かせは、絵本を介してお互いの思いを理解し尊重しながら、言葉による伝え合いをする場としても、重要な役割を果たしている。
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