研究課題/領域番号 |
16K00792
|
研究機関 | 茨城キリスト教大学 |
研究代表者 |
扇澤 美千子 茨城キリスト教大学, 生活科学部, 教授 (60176005)
|
研究分担者 |
川端 博子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (70167013)
薩本 弥生 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (10247108)
斉藤 秀子 山梨県立大学, 人間福祉学部, 教授 (80162220)
伊藤 大河 共栄大学, 国際経営学部, 講師 (40735073)
阿部 栄子 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (30151088)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | ゆかた着装ワークショップ / 着物文化の伝承 / 海外発信 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究では、日本の「きもの」文化の伝承と海外発信のための教育プログラムを展開することで、若年層のきもの文化への興味・関心 を喚起し、国際交流・相互理解の基盤とするために、1.伝統文化をふまえた衣生活・服飾文化の伝承をめざす教材・資料の作成と発信 2.ゆかた着装の体験学習を含めた教育プログラムの実践 3.「きもの」文化を海外へ発信するための国際交流活動プログラムの整備 を遂行している。 2017年度は「ミニチュアゆかた製作」とゆかた着装を含むきもの文化学習の授業実践を行い、ゆかたの着装や縫製の技能面と、もったいない精神や礼を表す精神面の学習効果をねらった教育プログラムを提案した。また、中学校・家庭分野・衣生活領域におけるICTを活用した教材作成と授業提案をもとに、高校での授業プログラムを検討・授業実践を行い、学習効果について考察した。 国際交流活動としては2017年9月にアメリカ・サンフランシスコ(UC Berkley, South San Francisco High School, EL Camino High School)および2018年2月にタイ・コーンケン県(Khon Kaen University)にてワークショップ(WS)を実施した。また、2017年8月にはARAHE アジア地区家政学会大会のエクスカーションとしてWSを行った。主な内容としてはゆかたの着装、きものについてのレクチャー、実物の七五三用着物から代表的な模様を探し出す模様ワークを実施した。振袖や袴などの着装姿も紹介し、日本理解と文化交流に貢献した。国内でも2017年6月~11月の間に中学校等(6か所)でゆかた着装WSを開催した。 また、これまでの成果を口頭発表(ARAHE、日本家政学会、日本家庭科教育学会)や論文(日本家庭科教育学会誌、日本家政学会誌、茨城キリスト教大学教職課程論集)として公表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2017年度は「ミニチュアゆかた製作」とゆかた着装を含むきもの文化学習の授業実践、および中学校・家庭分野の衣生活領域におけるICTを活用した教材作成と授業提案を踏まえた高校での授業プログラムを検討し授業実践を行い、学習効果について考察した。また、HP開設についてはレスポンシブデザインおよび360度カメラを用いた体験型コンテンツの検討を進めた。HPの内容の英訳に関しては一部を終了することができたが、HPの開設作業は進まなかった。 国際交流活動としては2017年9月にサンフランシスコのUC Berkley他、および2018年2月にタイのKhon Kaen Universityにてワークショップ(WS)を実施した。また国内でも2017年6月~11月の間に中学校等(6か所)でゆかた着装WSを開催し、2017年8月にはARAHE アジア地区家政学会大会のエクスカーションとしてWSを行った。また、これまでの成果を口頭発表し、論文として公表した。
|
今後の研究の推進方策 |
2018年9月にイタリア(ヴェネチア、ミラノ)において浴衣の着装を含む体験的なワークショップを予定している。 HPを開設し(茨城キリスト教大学、横浜国立大学)、各研究者の所属する大学等へのリンクを張り、ゆかた製作法に関するHPの日本語部分の英訳をさらに進める。 教員養成課程で実施した伝統文化の学習の教材作成と授業実践(2017年度)で得られた成果に関して論文にまとめていく。 3年間の成果をまとめ、報告書を作成する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
(理由)1) 2017年度末に計画していたHPの英訳部分改定作業が間に合わず、人件費として保留にしていた予算が使い切れなかったため。 2)2016年度に購入したタブレット端末が破損し、修理のための費用を保留したため。
(使用計画) 2018年度のHP開設および英訳の費用に充て、HPの内容を広く世界に発信することができるように整備する。破損部分の修理を検討する。
|