研究課題/領域番号 |
16K00797
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
長崎 巌 共立女子大学, 家政学部, 教授 (20155922)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 呉服 / 職人 / 注文 / 衣生活 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、近世小袖服飾類の研究にとって、現存服飾資料に次いで重要な資料である小袖雛形本・型染見本帳、及び色見本帳等の江戸時代の呉服関連文献資料の現時点における所在(所蔵者)と、それらの具体的保存状況を明らかにして、研究者等によるこれらの活用の便を図ろうとするものである。 以上の目的に沿って、研究2年目である本年度は、主に以下の3点から研究を進めた。 (1)初年度に引き続き、文献目録の検索、及びインターネットを経由してのウェブ公開されているアーカイブの検索などにより、江戸時代の小袖雛形本(版本)の所在確認を行った。(2)研究計画に従い、今年度に実行する予定になっていたアメリカのボストン美術館のアジア・アフリカ・オセアニア部所蔵の小袖雛形本の調査を行った(平成29年10月13日~22日)。また調査のためのボストン滞在期間中に、ハーバード大学Yenching Library、及びロードアイランド州プロビデンス市のMuseum of Art, Rhode Island School of Designに肉筆雛形本が所蔵されている旨の情報を得た。(3)明治期の着物雛形本(肉筆)は、江戸時代の小袖雛形本(版本)に連なるものであり、江戸時代のそれを理解する上で重要な資料であるが、一般の図書館や大学ではまったく収集されていないため、これらも購入を通して収集した。(4)江戸時代から明治時代にかけての小袖雛形本(版本)・着物雛形本(版本)、及び肉筆雛形本や型染見本帳等を介して小袖や着物、その他染織品が、どのように発注され制作されたのかをうかがい知るため、江戸時代から明治時代の染織作品、及び型染見本裂の購入を行った。(5)上記(4)の目的に沿って、画像資料の一環として、染織作品の撮影を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、海外における小袖雛形本・型染見本帳、及び色見本帳等の江戸時代の呉服関連文献資料の最も重要な所蔵館であるボストン美術館において小袖雛形本の調査を行った。また、調査期間中に、これらに強い関連性を持つ肉筆雛形本のアメリカにおける新たな所蔵館を発見した。また、昨年に続き、版本の小袖雛形本について、資料の存在状況を把握する作業を行なった。
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今後の研究の推進方策 |
調査はほぼ計画通り順調に行われている。次年度も計画通り行う予定である。次年度は補足的に国内調査も行うが、収集した資料情報の整理が中心になる。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入した分析用染織品が当初の予定よりも安く購入できたため。 (使用計画)今回生じた差額は次年度の旅費に充てる。
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