• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

人体に照射される紫外線の防御評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K00799
研究機関大同大学

研究代表者

渡邊 慎一  大同大学, 工学部, 教授 (00340175)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード紫外線 / 遮蔽 / 6方向 / マネキン / 日傘 / 庇
研究実績の概要

最終年度は、建築物に付属する庇、東屋、ステージ屋根などの日除け構造物下において6方向UV測定を実施した。実測は2018年8月および9月に、大同大学キャンパス内の7箇所の日除け構造物下および近傍の日向において、同時に6方向UV測定を実施した。実測値に基づき、各測定点における6方向各面の紫外線防御指数PFを算出した。また、各測定点における天空率とUV Indexとの関係から、天空率が大きくなるに従って、UV Indexが大きくなる傾向を示した。
研究期間全体を通して以下の研究成果を得た。(1)水平面紫外線量の測定に基づいて、オーニング、テント、樹木による紫外線遮蔽効果を明らかにした。これらの遮蔽構造物によって紫外線環境が大きく改善されることを示した。(2)次に、水平面1点のみの測定を、6方向(上下東西南北)測定およびマネキン多点測定に拡張した。6方向UV測定とマネキン多点UV測定を同時に実施し、6方向の測定でも人体全身に照射する紫外線量を高い精度で推定できることを示した。(3)天空率および地表面素材の異なる地点において6方向UV測定を行い、各面のPFを算出した。この結果、6方向各面のPFを把握することによって、従来の水平面1点のみのPFよりも紫外線環境をより詳細に評価できることを示した。また、紫外線反射率が高い雪面の測定により、上面だけでなく、側面に照射する紫外線および地表面で反射した紫外線を評価に含めることが重要であることを示した。(4)人体に照射する紫外線をより詳細に評価するには、人体各部位の多点において紫外線量を測定することが最善である。マネキンの各部位24点にUVセンサを取り付けた2体のマネキンを用いて、各種UV防御アイテムの紫外線遮蔽率を明らかにした。その結果、「衣服+アームカバー+日傘」の組み合わせのUV遮蔽率が60.3%で、最もUV遮蔽効果が高いことを示した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] UV-Cube:屋外作業員のための紅斑紫外線量6方位同時計測システム2018

    • 著者名/発表者名
      横田知樹,近藤亮磨,渡邊慎一,森川博之,岩井将行
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: 59(10) ページ: 1794-1801

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] オーニングによる暑熱緩和および紫外線遮蔽効果の実証的研究2018

    • 著者名/発表者名
      渡邊慎一
    • 雑誌名

      環境情報科学 学術研究論文集

      巻: 32 ページ: 263-268

    • DOI

      https://doi.org/10.11492/ceispapers.ceis32.0_263

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 屋外空間における6方向の紅斑紫外線量の実測2018

    • 著者名/発表者名
      渡邊慎一, 稲垣昌紘, 石井仁
    • 雑誌名

      大同大学紀要

      巻: 53 ページ: 53-60

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 加計呂麻島における夏季のUVインデックスの実測2018

    • 著者名/発表者名
      渡邊慎一, 石井仁, 橋本剛
    • 学会等名
      第55回 日本生気象学会大会
  • [学会発表] 紫外線防御アイテムによる人体各部位に照射する紫外線の遮蔽効果2018

    • 著者名/発表者名
      渡邊慎一, 武藤将史
    • 学会等名
      第42回 人間-生活環境系シンポジウム

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi