研究課題/領域番号 |
16K00814
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
鶴永 陽子 島根大学, 学術研究院人間科学系, 教授 (60517051)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2020-03-31
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キーワード | カキペースト / 渋戻り / 加熱方法 / 可溶性タンニン含量 / 官能試験 / 離水 |
研究成果の概要 |
本研究では、渋ガキペーストの加熱による渋戻りを防止する技術の開発を目指した。渋を抜いたカキペーストについて加熱方法の違いが渋戻り程度に及ぼす影響について検討した。湯煮、炒め、加圧処理で比較したところ、可溶性タンニン含量ならびにパネラーによる官能試験の結果から、加圧処理が最も渋戻りしやすく、次に湯煮処理で、炒め処理は渋戻りがほとんどないことがわかった。炒め処理では、加熱による褐変もなく、離水も抑制でき、渋戻りのない高品質なペーストが製造できることが明らかになった。水分蒸発の有無が、渋戻りするかしないかに大きく関与していると考えられた。
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自由記述の分野 |
食品学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カキタンニンは、タンパク質との化学反応性が高い物質であることから、日本酒のおり下げなどに活用されてきた。これまでに,渋柿ペーストにタンパク質素材を加えて,柿タンニン-タンパク質複合体を形成させる渋抜きならびに渋戻り抑制技術を開発した.しかし,添加するタンパク質素材によっては,加工食品の色調が著しく暗くなることがわかってきた.そこで、本研究では加熱方法を工夫することで、渋戻りしないペーストの製造を試みた。その結果、炒め処理では渋戻りもなく、品質を保持したペーストの製造が可能であることがわかった。本実験結果を活用すれば,加熱による渋戻りが制御できることから渋ガキの加工用途が広がると考えられた.
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