だれもが魚をおいしくいただくためには、生だけでなく加熱した魚の臭いについても検討する必要がある。そこで、本研究では、魚肉の各部位の加熱・再加熱さらに再加熱前の貯蔵による臭い変化に寄与する成分を明らかにし、よりおいしい臭いの魚肉の加熱方法を設定・開発することを目的とした。 加熱した魚肉の安全性を確保した上で嗜好性を高いものにするには,魚肉の低温加熱と血合肉の臭いの制御が必要なことが示唆された。また,加熱後の魚肉の貯蔵が臭いの好ましさを低下させ、これに脂質酸化よる揮発性成分が関与している可能性が示めされた。さらに、真空包装が魚肉の貯蔵・再加熱後の品質劣化を抑制する有用な方法であることを明らかにした。
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